研修会・講習会 実施報告
エンドオブライフ・ケア研修(1回目)【R4.8/6】
ELC山口・山口県介護福祉士会
エンドオブライフ・ケア研修
~死を前にした人に向き合うとき~2022年8月6日(土) 14:00 ~ 17:00
講師: 立石 彰男 先生 (宇部共立病院副院長・地域連携在宅医療科科長)
看取りへの「苦手意識」から「関わる自信へ」・・・
最初に座学で援助的コミュニケーションの基本として、どのような私たちであれば「わかってくれる(理解してくれる人)」になれるか‥「わかってくれる人」になるための聴き方(反復)について学びました。
話を聴いてもらえると「わかってもらったと実感できる」、「聴いてもらえると安心できる」、「安心感で更に話したくなる」・・・しかし、苦しんでいる人を目の前にすると専門職として「助言してあげたい、励ましたい」、「ネガティブな感情を打ち消したい」・・そして「相手をわかったつもりになる」・・それが話を聴けない、待てない理由ではないかとの話でした。
苦しみと支えについても学んだ後、「反復」・「沈黙」を交えた援助的コミュニケーションをオンラインで「患者役」、「聴き役」になってロールプレイを行いました。
聴き役を行った後の振り返りの感想では、「相手の言いたいことを反復して返せたかどうか不安である」との意見が多くみられましたが、患者役を体験すると「しっかり聴いてもらえた」「気持ちを伝えられた」と聴いてもらえたと感じたとの意見が多くありました。
立石先生からも研修中に何度も「言い換えないで、そのまま丁寧に返してください。深刻なメッセージもそのまま反復してください」とお話がありました。
相手を理解することは大切でありますが、相手のすべてを理解することはできません。相手からみて、わかってくれる人、理解者になることはできます。「聴く」ということは理解者になるために大切であるということを今回の研修で学びました。
次回は11月5日(土)に同じ内容で研修を行っていただくようになっています。コロナ禍で会場での研修開催が難しいため次回もオンラインでの開催予定となっています。ぜひ皆さんに「聴いてもらえる」ということの大切さを体験していただけたらと思います。