研修会・講習会 実施報告

「認知症の症候学と関わる視点」研修 実施報告

平成27年7月20日(月)、山口県セミナーパークにて医療法人ふらて会西野病院の神経内科医の中山寛人先生をお招きし、「認知症の症候学と関わる視点」と題した研修会を開催しました。この日は110名の方が参加され、認知症の原因疾患やそれに伴う症状、薬物療法などの医学的知識、認知症の方のBPSDのとらえ方、どのようなケアを提供すれば安心して地域の中で暮らすことができるかについて学びました。
参加者の方が頷きながら聴講する様子や真剣にメモを取る様子が印象的であり、皆さんの「学びたい」という意欲を感じました。症候を知る事は認知症の方を理解する上で欠かせないものだと思いました。
認知症の方一人ひとりが安心して暮らせるようにその人の生活史や家族、周囲の環境に目を向けた関わりが必要であり、自分たちの視点ですぐに問題行動と決めつけず相手の立場に立って今何を思い、何を感じているのか想像力や柔軟性を持って対応していくことが大切だと学びました。
今回の研修で勉強したことを意識しながら認知症の方の意思を尊重したケアを提供できるよう日々心がけていきます。

角屋

 

 

 

 

 

 

 『認知症の症候学と関わる視点』アンケート結果


①どの事業所に属していますか 件数:人
介護老人福祉施設 18名
介護老人保健施設 8名
訪問介護事業所 4名
デイサービス・デイケアセンター 10名
グループホーム 7名
介護療養型医療施設 17名
障害者支援施設 3名
病院 11名
小規模多機能型居宅介護 5名
福祉系学校、その他(ケアハウス、ショートステイ、救護施設、現在退職し所属なし) 5名

 

②職種を教えて下さい 件数:人
介護職員 77名
介護支援専門員 3名
生活相談員 2名
ホームヘルパー 4名
看護師 2名
介護福祉士養成学校の学生 0名
その他(介護職員兼管理者、生活支援員、
作業療法士)
4名

 

③本日の講演はいかがでしたか 件数:人
大変良かった 48名
良かった 36名
期待したほどではなかった 2名

 

《感 想》

・認知症に関わる者として、改めてどのように接していくべきか、何が大切なのかを感じさせられました。また明日から新たな関係性を見つけるきっかけを探してみたいと思います。
・認知症の進行の仕方や脳のこと、アリセプトなど薬についてもよくわかってよかった。
・認知症の症状を理解し知識を得ることでケアの方法を見直す事ができそうです。多面的なケアが必要な事も大切ですが、認知症の方の背景を知ることからいろんなヒントが得られるのだと思いました。自分の事、又は家族の事だと思い、思いやりのある介護員でありたいと思います。今日ほど認知症の事が本当の意味で分かったことはありません。ありがとうございました。
・今回の講演でレビー小体型認知症の事がよく分かった。明日からのケアに役立てたい。
・内容も細かくて分かりやすかった。声のトーンや話すスピードも聞きやすくて良かったです。レザーポインターをチラチラ動かすのは、目がチラチラして気になりました。
・それぞれの認知症についての症状がよくわかった。同じ認知症でも症状、対応に違いがあることを改めて勉強することができた。
・認知症について詳しい内容をわかりやすく講演され、とても勉強になりました。介護のプロとして忘れてはいけない事を再認識しました。ありがとうございました。
・薬の話も聞けたので良かったです。
・認知症について良くわかりました。じっくり話を聞いてあげる事が大切だし、いつか自分も通る道だと思います。社会全体で見守り助け合い、介護をする家族が負担にならないように手助けできたらいいと思いました。ありがとうございました。
・普段、認知症の方と関わるなかで薬の話など聞くことができて良かったです。
・認知症の方は症状もさまざまで、自分の知識だけでは解決できない問題や理解できないことがよくあります。まず、人として「認知症だから」と決めつけず接していけたらと改めて思いました。
・「目の前の利用者さんが教科書」、「他人事ではなく自分事」改めて仕事する上で心にとめておかないといけないと感じました。また、身内にレビー小体型認知症と診断された者がいるので、多くの知識を聴けてよかったです。
・症状により少し事例も交えてお話しくださればもっと良かったです。
・認知症という病気がより良く深く勉強できた。
・デジュメの字も大きくて見やすい、認知症のそれぞれの型の特徴や対応についてとてもわかりやすかった。
・認知症について詳しく教えていただいて参考になりました。医学的知識から介護者としての心がまえまで幅広く教えていただき、日々の自分のケアを振り返り反省しました。
・色んな認知症の症状を聞きながら、実際に認知症の方と関わるのに参考になりました。
・デイケアで働いています。知識的な事をもっと勉強しこれからの仕事に取り入れ、より利用者さんを理解でき共に共有していきたいと思います。
・さまざまな認知症の症状を知る事ができて良かったです。どうしても自分達が主体になってしまっていることを反省しました。今日、学んだことが明日から生かせるようにしたいです。ありがとうございました。
・認知症の症候学に関わる視点を聞いて、今一度対応の仕方、接し方を考え寄り添っていける介護をしていきたい。
・レビー小体には他の認知症の症状や、精神疾患もからみ合い進行する経過をよく観察し対応する事が大切と思いました。
・(大脳皮質)損傷する神経回路の説明を受けて、そうゆう順路で病気の進行があり、認知症の機能にも影響の違いが生じるのだなと分かりました。
・認知症の中でも特に前頭側頭型認知症の方の対応はとても大変だと分かり、注意点が分かりやすかったです。認知症の方に対して、聴く力・見る力・想像する力を身につける(つかみにくい)事が大切。また、パーソンセンタードケアを念頭に入れ認知症の方と関わりを持つことを忘れないようにしたいと思いました。
・とても内容が濃く勉強になりました。また、先生の認知症の方と関わる理念の部分にもとても感動しました。
・資料の字が大きくて見やすかった。講師の先生も聞きやすい声でよかった。
・普段の業務では、障害者介護が主体となっているため、改めて高齢者介護・認知症介護について学ぶ良い研修となりました。
・認知症には種類があり多様な症状、中核症状だけではなくBPSDなど識別するには困難でケアも大変である事がわかりました。
・3種類の認知症についての症状の特徴を知り、その中核症状と周辺症状について学ぶ事ができた。
・認知症の症状が良く分かった。分かりやすくて良かった。特にレビーの事が分からなかったので、今回参加でき分かりやすく教えて頂きありがとうございました。
・普段から利用者の方には要望などないか尋ねるようにはしていますが、皆さん遠慮してなかなかやりたい事などを言って下さらないので、もっとコミュニケーションを取ったり様子をよく観察し、ケアの方針を決めていきたいと思いました。日々の業務に追われて、細やかなケアが出来ていないと改めて実感してしまったので、これからはもう少し気を配っていきたいと思いました。大変参考になりました。
・同居の義母がアルツハイマーの為、症状が日々進行しています。一人の人間として生きてきた尊厳を守り、日々寄り添いたいと思います。勉強になりました。ありがとうございました。
・認知症の方に対する接し方や考え方について、改めて良く理解できました。これからの日々の業務の中でとても役立つと思います。個人的にもまだまだ勉強していこうと思います。さっそく明日から実行していきたいと思います。今日は本当にありがとうございました。
・大変分かりやすい内容で今後の仕事に生かせます。長時間の講義、先生お疲れ様でした。
・分かりやすい説明でした。ピック病の事も知りたかったので次回の研修であれば参加したいと思う。身内にピック病が発症し、その対応等が聞きたいです。
・施設内で安心して人生を過ごして頂けるように、その人らしさの関わり方を学ばせて頂きました。
・資料の通りに話をされたので、(書く事に気を取られず)ゆっくり聴けてよかった。
・たまに認知症の方との関わり方が分からない時があるのですごく勉強になったし、それを認め受け入れていきたいと思った。
・認知症の型別の症状が分かりやすかった。関わるポイントなど、先生の思いや経験が伝わりやすく、仕事でも活用できる点が多かった。
・行政がどう、動いていくか、今後の展望や在宅生活での話も聞きたかった。
・レビー小体型、側頭型認知症についてあまり知識がなかったが、この研修で理解する事ができた。
・今回、研修に参加して介護現場での知識(症候学)は必要であり、多くの介護の仕事をする人のレベルアップが必要と思います。
・人と人とのつながり、関わりの大切さを再確認できました。ゆっくり時間を掛けてその人の気持ちをつかみニーズを知り、薬に頼るのではなく元気を創って頂き、安心して過ごして頂きたいと思いました。ありがとうございました。
・図など見やすく分かりやすかった。知りたい事が聴けた。職場で役立つ研修だった。
・専門的な知識を含め、とても良い研修でした。先生のお人柄も本当に認知症の方の味方でいらして下さり、もっとお話しが聞きたいです。また、もう一度研修をしてください。
・分かりやすく良かった。時間配分がお上手でした。前頭型認知症の静止行動等、とても怖いと思いました。
・認知症に関する知識を深めた。当たり前の事であっても、なかなか出来なかったりする事もあるので、人としての尊厳を大事にした接し方を見直していかねばと思った。
・ゆっくりした口調で、とても分かりやすく、資料も理解しやすくとても良かった。良く分かり大変勉強になった。
・認知症に対する詳しい知識を得る事ができました。先入観にとらわれず(もたずに)広い視野を持ち、利用者さんと接していきたいなと感じました。
・認知症ついて、さまざまな方向から見る事によって幅広く学ぶようになり、今回受講できて良かったです。
・認知症についての専門的な知識や、ことこまかな対処法など教わりとてもためになる勉強をさせていただきました。ありがとうございました。今日の勉強を役立てて、心の大きな人間になるように努めたいと思います。
・本日はとても有意義な一日をありがとうございました。日頃のケアを振り返り反省させられることばかりでした。認知症の方の人生を尊重できるようなケアをしていけるように頑張っていきたいと思いました。
・自職場でも認知症の方がおられますが、症状に当てはまる方もおられました。今日の研修を参考に日々の業務を頑張っていきたいと思いました。
・大変勉強になりました。現在、介護をしていく中で不安に思った事や、これからどのようにしたらよいのか教えて頂いたように思います。
・とても分かりやすく、これからの利用者との関わりにおける自分の立ち位置を考えさせられました。ありがとうございました。
・神経内科医の立場から各認知症の症状を分かりやすく説明され、また薬のメリットだけでなく、デメリットの説明も頂き大変勉強になりました。
・利用者の方にレビー小体型の方がいますが、職員の知識があまりなく、今日の研修を受け少しではありますが知識が付いたように思う。職場の皆にも伝え統一した対応ができるようにしたいと思った。
・全体的に話しの内容が難しかった。
・一方的でありましたが、ポイントをおさえた講義でした。改めてあらゆる事、自分の事考えさせられました。特に「安心は個人それぞれ違う」これはとても考えさせられました。今後、少しでも利用者に心から寄り添えればと考えさせられました。ありがとうございました。
・適切な関わりを心掛けると次の世代につながり、自分に返ってくるという事が心に残りました。心にとめて今後の援助に努めたいです。ありがとうございました。
・今現在、認知症の父がいます。父が、何もわからない怖いと言っています。今までは、大丈夫、何もないよと伝えて、それと同時にひどく怒ってしまう事も度々です。今日、勉強(研修)で、あらためて考え直して、ふれ合いたいと思いました。ありがとうございました。
・代表的な認知症の説明については、現在関わっている患者さんをより深く理解する事ができたように思う。しかし、現状は忙しくじっくりと話しをする事ができなく、それを諦めてしまっている。初心に戻り少しでも時間を作りたいと思った。
・今まで、認知症の研修には何度も参加したが、一日かけて講演を聞けて良かった。改めて、認知症の事を振り返る事ができた。中山先生、長時間おつかれさまでした。ありがとうございました。
・とても分かりやすい説明で良かったです。基本的な事など改めて分かりました。これを機会に職場でも生かしていこうと思いました。ありがとうございました。
・アルツハイマーは知っていたが、レビー小体は知らなかった。問題行動の背景には、何があるかを考えて対応できたらいいなと思った。認知症とはわからない事ばかりですが、本人に寄り添って優しく接したいです。
・症状、原因、対応について現場で見たり聞いたりして、一部分ではありますが知ってる「気」になっていましたが、専門の先生のお話を聞きこれまでの認識を変え、もっと病気や症状を知る必要があると思いました。